なぜ日本では与党の自民党に野党は勝てないのか?その違いとは

2022年5月5日 (木) 23:46

選挙ヤフーニュースでみかけた~与党の改憲姿勢「どさくさ紛れ。ロシアより許せない」 立憲・奥野氏~という記事をみて、政治的な事書きたくないけど、戦争しかけるロシアとしたらダメだろ、と思った。やっぱりでは戦後ほとんどとしてを握ってきたが、だからだろうな、と改めて感じた。

みんな、自民党がいい!のではなく自民党の方がマシなのだ。(ディスってはいません。どちらかというと自民党派です。)そこでをみても、アメリカは共和党と民主党が、イギリスは保守党と労働党が、交互ではないけれども政権をとり、一党独裁というイメージはない。自民党が独裁という意味ではないが、与党=自民党というイメージがあるのも事実。自由民主党(LDP)は1955年の結党以来、ほとんどの期間、日本の与党として国の舵取りをやってきた。

野党は、というと1993年から1994年の2年間、2009年から2012年の約3年間と、合計してもたった5年しか与党になっていない。なぜでしょうか?その理由をいくつか挙げて検証しながら探っていこうと思います。

野党が与党になれない理由:派閥

派閥と言えば自民党。自民党以外で~派というのを聞いたことがない。あるのかもしれないが公にしていないのかもしれない。自民党の国会議員のほとんどは、どこかの派閥に所属していて、その派閥からの政権誕生を全員が支えている。

それは派閥の長もしくは有力者が自民党のトップ=総裁になれば、すなわち総理大臣というコースがほぼ既定路線であり、そうなれば自分が閣僚もしくは要職につける可能性があるからだ。その弊害として、全くの門外漢がその省のトップになるというものがあったが、そもそも大臣自ら政治を主導するのではなく、実務は経験豊富な官僚が行っているという現実を国民もしっているからだ。

ただ、あまりの体たらくで国民の信を失った大臣もいたが、政権が揺らぐほどではない。自民党以外が与党になった際にその弊害を覗こうとしたが、当然経験知識ともに乏しく、頓挫した。

野党が与党になれない理由:歴史

日本では報道されていませんが、CIAが1950年代から1970年代末にかけて、日本の選挙を自民党に有利になるように圧力をかけようとしたことを、ニューヨーク・タイムズ紙が1990年代に明らかにした。共産党や社会党が政権を取ってしまえば、日本が社会主義・共産主義になるかもしれない、と恐れてのことだ。

どのくらい影響力があったかは不明だが、強力なバックボーンをもとにして盤石な体制を築いて今日にいたる、という事でしょう。日本人の国民性も自民党に有利に働いているのかもしれない。変化を嫌うのだ。しかしこれまでの歴史を今更言ってもどうにもならない。

現代日本は資本主義に基づいた社会を形成している以上、極端な政治形態の変化はありえない。だとすれば政策実行力と具体性だろう。

野党が与党になれない理由:選挙期間

選挙期間が一般的に30日前後と短すぎる。アメリカのように長期にわたって選挙運動ができないので、自身の政策や今後の公約を十分に有権者にアピールすることができない。しかしこれは自民党も同じである。同じく30日前後である。すなわちこれは理由にならない。

政権与党はメディアの露出も多く、政策や公約の状況や宣伝も常日頃から可能である。その点は与党が有利かもしれない。しかしSNS全盛の時代。普段から個人や党の認知度アップを図っていれば、インターネットが普及する前ほどは差はないと考える。

野党が与党になれない理由:資金

日本では国政選挙に立候補する場合、300万円(2万8000ドル)の供託金が必要である。これは冷やかしを排除してまっとうな選挙にするためのものだが、国会議員を志す者、特に草の根の候補者には高いハードルである。しかしこれは自民党公認でも同じ。

落選しても定数を確保していれば戻ってくるとは言え、十分な蓄えのない国民には敷居が高すぎる。無所属で立候補する人が少ない理由にはなるが、自民党以外が政権を取れない理由にはならない。

野党が与党になれない理由:支持基盤

自民党は1955年に設立され、全国に有力な支部を持っているため、連立与党が有利である。

さらに、自民党の各議員は、選挙資金と票集めを行う強力な「後援会」を持っていることだ。もちろんまったくのコネがない状態では、いくら自民党の公認を得たとしても強力な後援会にはなり得ないが、政界にいる状態からの立候補であれば、党の有力者からの援助も期待できる。

2世3世議員なら親の地盤を引き継いでいるので強い。戦後、野党が変化と改革を経て再生する中で、自民党はその歴史の中で現在まで、1993年の大幅な離党があったものの、その勢力を維持してきた。経団連や日本医師会、農協などの団体から強い支持を受けている。

また、日本仏教会などの宗教団体の多くも自民党を強く支持している。公明党の場合、創価学会が有権者や後援者として確立している。

日本共産党は歴史があるので相応の支持母体があるし、日本維新の会は大阪を地盤にした地域政党からの支持基盤がある。しかし新しい政党には大きなハンディキャップがあるのは拭えない。仮に一所懸命頑張って有権者の支持を一時的に獲得しても、長期にわたる信頼関係が築けたとはいいがたい。

したがって有権者が次回選挙で自分を推すかわからないし、選挙にいかない可能性もある。そのような結果を招く前に、マメに地元に戻ったり講演会を開くなどして、地域の住民と密接な関係を築き続ける必要がある。

この点で自民党に有利な点がない、といえば嘘になるが、それでも私が子供の頃に比べたら、「今回も自民党の~さんでいい」というなし崩し的な投票は少なくなってきていると思う。個人的に消去法で自民党を支持している人でも、しっかりと政策に耳を傾けて、その良し悪しで判断しているように思える。

昔ほど後援会や支持母体の影響力は少なくなってきて、個人の裁量の度合いが増えてきているのではないだろうか。

野党が与党になれない理由:選挙のタイミング

連立与党は野党と政治的な駆け引きを有利に展開しながら、最も政治的に有利なタイミングで解散総選挙が実施できるのである。公約の作成や候補者の選定を行いながら選挙資金を確保することは非常に難しく、しかも短期間で行わなければならないのは厳しい現実です。

しかし、資金の面はともかくその他の面ではそれをグチグチ言っても仕方ありません。自らが与党になった際には、間なく同じことをするでしょう。そこまで政権に貪欲にならないと、中長期的視野に立った政策なんて立案できません。その政策面でも問題があります。

日本の政党は往々にして有権者に対して、大きな政府か小さな政府か、あるいは緊縮財政か財政支出か、経済的な価値観を公にしないし、その点で政党間の対立軸は存在しない。一般に福祉や補助金、政府債務などについては、良いか悪いか、ではなく「どの程度か」が問題である。

具体性のないニュアンス的な政策や公約では、有権者を納得させ、自民党の支持基盤を揺るがすことができないのだ。野党は「価値観」で争うのではなく、「立場」や「古い自民党政治からの脱却」を論点にして争う。立場的な問題としては気候変動やLGBT、そして米軍基地の受け入れ等が挙げられる。

しかし誰もが地球温暖化は問題視しているし、性の多様性も全く認めないより、可能な限り(他に影響を与えない範囲で)あったほうがいいに決まっている。米軍基地にしたって、騒音やその他被害のことを考えれば、反対する方が簡単です。しかし、地方議会では支持を集めても国政選挙で政党を動かすには不足している。

それですら、鳩山由紀夫元首相が普天間飛行場の県外移設を公約に掲げて、結局混乱を招いただけで(今も引きずっている)失敗している。容易ではないのだ。仮に問題提起をして貫いても、明確な立場や価値観の違いがない限り、重要となるのは、「変化」と「野党は政権運営ができる」と納得してもらう事です。

そして野党は自民党に対抗するために、連立や合併に頼りがちだが、ただ数を揃えても烏合の衆となってしまい、統一した政策や綱領はなにか?責任者は誰か?様々な問題がある。

昨今の立憲民主党と共産党の協力体制について、有権者の支持を得られず議席を減らし、立憲民主党の元枝野代表が辞任したのは記憶に新しい。結局は政策提案力と実行力、納得させるだけの具体性と信頼性が必要なのだ。

イギリスやアメリカの2大政党

2国とも第二次世界大戦後を例にとってみよう。イギリスでは保守党と労働党、アメリカでは共和党と民主党が長くても3期ごともしくは短ければ1期で政権を担っています。日本のように長期政権与党というのはありません。

第2次大戦末期に政権を取った労働党のアトリー内閣は主要産業の国有化を促進して、福祉国家世界一と呼ばれるまでになりました。しかし、労働者の権利が拡大しすぎたために(悪いといっている訳ではありません)ストライキが頻発し、産業が停滞を招きました。

鉄道他交通機関がとまれば、利用できずにお金が動かず、その他施設が休業となると、これもまたお金が動かず低迷します。経済の停滞感は悪循環となり、各業種業態で賃金やさまざまな環境の悪化を招きます。

その後、政府の介入を減らし自由競争を推進したサッチャーと、その後継者メージャー率いる保守党が1990年代初頭にかけて政権を握りました。自由競争は経済を活性化する反面、あまりに競争が激しくなると、敗者は二度と立ち上がれなくなり、貧富の格差が拡大します。

敗者復活救済はもちろん、教育の機会均等や、「生まれた環境で本人の努力ではどうにもできない問題」の改善が必要になっていきます。

そうした中、労働党は中産階級出身のブレアを党首に迎え、サッチャー政権の良い部分である「小さな政府」(政府の支出が少なくて済む)を踏襲しながら、極端な自由化政策を調整する公約を掲げ、90年代後半に与党となります。その後3期連続でブレア政権は維持されます。

その後アフガニスタン紛争とイラク戦争における批判、テロ対策等で保守党に勢いを逆転され、キャメロン首相、メイ首相、ジョンソン首相と、今度は3期保守党が与党です。しいて特徴をあげるとすれば、保守党は小さな政府と自由競争、労働党は公平な競争のための労働者の保護、という点でしょうか。

一方アメリカはというと、政策に関しては時代によって変わります。南北戦争の頃は民主党は奴隷制を維持、反対に共和党は廃止を主張しています。1930年代になると、共和党が自由競争主義(小さな政府)、民主党が政府の経済積極介入(大きな政府)というかたちです。

しかしイギリスと違うのは、もともと階級が存在しないので、貴族・富裕層の支持がイギリスの保守党の背景にあった事や、労働者の支持が自由等から労働党へ変わって現在にいたる、というような考え方の違いは明確ではありません。

強いて言えば、民主党が進歩的、共和党が保守的ですが、民主党員でも保守的な人がいたり、共和党でも革新的な人がいます。

イギリスとアメリカを例にとってきましたが、共通して言えることは、前政権の良いところは踏襲し、行き過ぎているところは修正、を繰り返していることです。政策の失敗により経済や国民生活に大きな影響を与えることはあります。しかし政権をとって与党になる党は、明確な違いを打ち出し、代替え案を提示して将来のビジョンを描いている点でしょう。

有権者に理解、そして納得してもらって与党になれば、例え1期で終わったとしても臥薪嘗胆、野党であるときも政権与党のつもりで政策を論議し、シミュレーションしているからこそ、政権をとった時に、2期3期と長期に渡って与党でいることができるんでしょう。そしてそれはどちらの党にも言える事です。

今後の野党に必要な事

まず、批判ばかりするのではなく、批判するならその明確な根拠と代替え案、そして今後のビジョンを示してほしいですね。テレビやネットの討論番組をみても、今の野党の話の内容が抽象的すぎて意味がわからないしもちろん納得もしない。理想論ではなく現実的にな話を具体性をもってやってほしい。これにつきますね。批判99でその他1という印象が拭えない。

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