ロシアがウクライナに連呼するナチズムやネオナチとは何なのか?類義語もあわせて紹介

ナチス・ドイツ侵攻を受けて、その大義名分が、ドンバス地域における新ロシアの国民のからの保護・解放というものです。

相当に無理があると思うが、連日の対ロシア追加制裁を受け、その矛先がなぜか日本に向けられている。以下、面白いツイートをまとめサイトで見かけたので、本来のナチズムやネオナチの意味、また、混同されがちなファシズムと帝国主義(インペリアリズム)や軍国主義(ミリタリズム)の違いを書いてみた。

ナチズムとは?

ナチズムという言葉が初めて使われたと確認されているのは、1930年のことであり、その定義は次のとおりである。

1933年から1945年にかけてドイツのナチス党首(1920-45年)としてアドルフ・ヒトラーが主導した全体主義運動。特に人種的に優れているとされるゲルマン民族の優位性、総統至上主義などの政治・経済教義の総体。ナチズム、または国家社会主義。

ナチ(ナチス・ドイツの)ズム(イズム/考え方・主義主張)ですね。もうこの点でナチズム=日本が再び、という論点が??となる。

そのナチズムのルーツは、プロイセンの軍国主義・規律主義の伝統と、神話的な過去を称え、すべての規則や法律よりも優れた個人の権利を宣言するドイツ・ロマン主義にある。ナチズムのイデオロギーは、前述の民族優位性と共産主義の危険性に対するヒトラーの信念によって形成された。

自由主義、民主主義、法の支配、人権を否定し、個人の国家への従属と指導者への厳格な服従の必要性を強調した。個人と「民族」の不平等と、強者が弱者を支配する権利を強調したのである。政治的には、ナチズムは再軍備、ヨーロッパのドイツ地域の統一、非ドイツ地域への進出、そして「好ましくない者」、特にユダヤ人の粛清を支持した。

ネオナチとは?

ヒトラーの掲げる政策や計画を信奉しているグループのメンバー。戦後に出来た言葉と思いきや、1933年には確認されている。ネオナチは、ユダヤ人を憎み、アドルフ・ヒトラーとナチス・ドイツを愛するという点で共通している。

彼らは他の少数民族、ゲイやレズビアン、時にはキリスト教徒も憎みますが、「ユダヤ人」を最大の敵として認識しています。見た目でわかりやすいのが、ヒトラーの「我が闘争」を読んだり、彼の誕生日を祝ったり、ナチス形式の敬礼で挨拶したり、です。

これも・・・あくまで1個人として他のアジアの人種を下に見ていた人はいたかもしれませんが、国家の政策として日本人が一番優れていて、白人・黒人・その他のアジア系中東系をランク分けしてヒエラルキーを構築して、というのは違うのでは?

ファシズムとは?

個人よりも国家や民族を尊重し、独裁的な指導者が率いる中央集権的な独裁政府、厳しい経済・社会の規制、反対者の強制的な弾圧を掲げる(ファシストのような)政治哲学、運動、政権を指すことが多い。また、独裁的な強い支配を目指す傾向や実際に行使すること。

これは戦前の日本というか、特に1932年の五・一五事件や1936年の二・二六事件を経て、大正デモクラシーは弱体化して、軍人たちが発言力を増していった時代。1937年に就任した近衛文麿(このえふみまろ)政権以降に共通するものがあると思います。イタリアのムッソリーニもそうです。

帝国主義・インペリアリズムとは?

帝国主義とは、土地の取得や経済的・政治的支配の付与を通じて、他国に対する国家の権威を拡大することである。

帝国主義の時代は、15世紀の大航海時代の新航路発見から19世紀(中頃がペリー来航ですね。)にかけてのアメリカ大陸の植民地化、19世紀後半から20世紀初頭にかけてのアメリカ、日本、ヨーロッパ列強の拡張に代表されるものである。歴史上、多くの先住民の社会と文化が帝国主義の拡張によって破壊された。

それではなぜ当時帝国主義が台頭していったのか?という原因については、ヨーロッパの国々が、互いに大国として認められたいという思いと国家の安全保障上の理由でライバル関係にあった、という事があげられる。

ある意味今でもライバルといえばライバルなんでしょうが、その手段ですね。特に産業革命以降生産量が大幅にアップした事もあり、工場に原料を供給し、新しい植民地で自分たちの商品を売るために、植民地を欲していたのです。

そういう意味では資本主義の進化過程におけるプロセスの1つであり、社会インフラの拡充や文明レベルの向上に役立ったと言えますが、それと比べても、奴隷貿易を引き起こし拡大させ、社会的差別の根源となりました。

先住民の文化を破壊し天然資源を奪い、彼らのために何も残さなかった。あったかもしれないが、あまりにも失うものが多すぎた。帝国主義が植民地主義と言われるゆえんですね。

軍国主義・ミリタリズムとは?

軍国主義とは、国家は自国の利益を拡大するために強力な軍隊を開発し、維持し、使用すべきであるとする信念である。軍国主義の国は、大きな国防軍を持ち、そのために所得の多くを費やしている。社会は、強力な軍隊を支えるために他の国益を従属させる。大航海時代以降の帝国主義のための手段的な意味合いがあるのかもしれません。軍国主義は、歴史を通じて多くの国の帝国主義的または拡張主義的イデオロギーの重要な要素であった。それ以前に軍国主義というは聞きませんからね。第一次世界大戦前のヨーロッパ諸国では軍国主義が重要な力となっていた。軍の指導者は文民政府に対して影響力を持ち、自分たちの利益と優先順位を第一に考えていた。将軍や提督は大臣や顧問の役割を果たすこともありました。

日本の歴史における関連性

アゾフ連隊は政府の管理下にある組織となっているため、組織的に極右活動はやっていないように思われます。もちろん個人の思想はあるかもしれませんが、今回のアゾフ連隊の削除に関連して、日本がネオナチ化しているというのは支離滅裂だし、そもそもナチでもなければネオでもないって事です。軍国主義・帝国主義主義の復活という意味合いなのかもしれませんが、あなたの国がそれ言いますか?って話です。

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